1. |
Cluarán agus Dris
01:54
|
|
||
2. |
ナイトシェイド
03:12
|
|
||
夜明けのやうに冷たく、情なく;
潰えしもののやうに、ただ臥せるのみ――
古の韻律、物の怪どもの聲。
依然、其處に存在してゐる;
無意識の奧底に――
祈り、願ひ、嘆く聲。
英雄達の足拍子。
無韻に澱む殘響は、
深淵に沈めてしまはう。
雑ざり合う体系、交錯する言葉。
今もそこで繰り返している;
無意識の奧底で――
怒り、藻掻き、悔やむ声。
渇望する我が心。
無為に上げる咆哮で、
この世界を砕いてしまおう。
古の散文、新しき抒情詩。
融け合ひ、變容していく;
無意識の奧底で――
廻り、捻り、捩ぢる音。
崩れ往く均衡。
無韻で滿ちた殘光で、
深淵を沈めてしまはう。
|
||||
3. |
泥を建てる
02:30
|
|
||
青々と輝く若草を刈り取り、
狭い甕に押し込めなさい。
そして雨水を注ぐの。
萎れて翳んだ葉を抜き、
狭い甕に粉を溶いて、
そして酒と共に混ぜなさい。
ぶくぶくと音が鳴り、
浮かび上がる花々。
沸き立つ泡と共に、
そっとたちあがれ。
青よりも濃く、深く;
黒よりも色鮮やかに……――
|
||||
4. |
薊と茨
05:28
|
|
||
愛の園に咲き誇る小さな赤い野薔薇
甘い香を振り撒いて、今日も人を惑わせる
花を摘まれた野薔薇は冷たき煉獄の火
剥き出しの茨がこの手を傷つけていく
何者も受け入れぬ厳格な拒絶
真冬の夜風のような茨の冷たさ
後悔を克える至上の恍惚を
愛欲を否定し、茨の上で踊れ
葡萄などいらないわ、施しもいらぬ
欲しいのはただひとつ、茨の冠だけ
愛の園には今日も堕落が溢れている
自己愛と自己憐憫、死にたがりの嘆き
荒れ地に咲き誇る逞しき薊
私はそれになりたい、薊のような棘に
穢れを振り払い、孤高と為れ
瞋恚に身を投じ、呪いと為れ
怨毒を克える至上の悦楽を
胴欲を受容し、薊の花を摘む
無花果はいらぬ、抱擁もいらぬ
欲しいのはただひとつ、薊の首輪だけ
欲しいのはただふたつ、薊と茨だけ
|
||||
5. |
ニアリアム
03:24
|
|
||
「あなたが望むなら、そばにいてあげる」
「あなたが望むなら、慰めをうそぶこう」
「あなたが望むなら、笑いかけてあげる」
「あなたが望むなら、私はうそをつこう」
どうせ求めているのは浅い言葉だけだろう?
易しい存在に安易に逃げればいい。
甘く綺麗な嘘でテキトーに誤魔化すよ。
だから安心してくれ、私は演ずるだけさ。
「あなたが望むなら、ここにいてあげる」
「あなたが望むなら、同情をうそぶこう」
「あなたが望むなら、うなずいてあげる」
「あなたが望むなら、私はうそをつこう」
どうせ求めているのは同じ意見だけだろう?
都合のいい流れに安易に染まればいい。
同じような態度でテキトーに誤魔化すよ。
だから安心してくれ、私は演ずるだけさ。
|
Hinode Isuzu / 暘 弥涼 Japan
サイコな小説を書く傍ら、サイケなロック等も書いてます。
古い楽器と民族楽器が好き。架空言語とかも扱います。
Hi, folks! I'm 暘 弥涼 (Hinode Isuzu).
I'm a Storyteller from japan!
I compose spooky songs that blend Psychedelic rock and Contemporary folk, when I'm tired up of writing novels.
... more
Streaming and Download help
If you like Hinode Isuzu / 暘 弥涼, you may also like:
Bandcamp Daily your guide to the world of Bandcamp